【個展の開き方】個展をやってみたくなる!初めての個展体験記録

個展風景画像

絵を何年か続けていると、発表してみたくなり、公募展、グループ展などに出品している、という方も多いかと思います。

そのうちに作品もある程度増えていき、何となく「個展」というワードが頭の中にちらつき始めるも、「いや私にはまだとても無理無理」と打ち消している…

そんな方に見ていただきたく、全く同じ状況だった私が個展開催から無事終了に至るまでを備忘録としてまとめてみました。

また、描かない方も、個展を開催する側はこんなことを考えながらやっているのかー、と思いながら読んでみていただければと思います。

【個展の開き方 1】既存作品をリスト化し、整理する

「よし、個展やるぞ!」と決意を固めたら、まずは一旦落ち着き、既存作品を整理してみましょう。

いつでも人前に出せるよう、きちんと保管されている方であれば問題ないのですが、私のような、「あ、あの絵どこにしまっていたっけ」「実家に預かってもらってる絵もある」という方もきっといる、と想定し…(^^;)

後でキャプションを作る時にも役立ちますので、タイトル、制作年、サイズ等を記入した作品リストを作成し、作品の所在も確認しておきましょう。

久々に引っぱり出してみたら、汚れやキズがあった…!とギリギリになってから慌てないためにも。

また既存作品数やサイズを確認しておくことで、新作制作数や展示会場の広さを決める目安となります。

【個展の開き方 2】会場を決める

展示する作品のイメージが何となく整理できたら、次は会場を決めましょう。
有意義な個展にするために押さえておきたい会場選びのポイントをまとめてみました。

会場使用料、販売手数料

初めて個展を開催する時は、当然右も左も分からない状態なので、全く売れないかも知れない、そもそもご案内した人は来てくれるだろうか、など不安がいっぱいです。

もし結果が振るわなくても傷は浅いほうがいいので、はじめは特に費用は抑えたいところですよね。

会場使用料はやはり都市部ほど相場は高いですが、専用ギャラリーなのか、カフェギャラリーなのかによってもかなり違います。

また、販売手数料が売上金の何%かかるのか、その他費用が発生するのかなども、事前に良く確認しておきましょう。

立地条件

駅からの距離や、人通りがどの位あるか、表から見て人目につきやすいか、など。
駅近でない場合、駐車スペースが充分か、など。

にぎやかな場所で地図上は一見良さそうでも、実際行ってみると分かりづらい場所だったりすることもあります。

自宅からの距離

個展期間中はどんな初心者であっても、自分が主役となります。慣れないうちは気が張ってかなり体力を消耗するので、無理なく通える場所にしておくことが無難です。

会場の広さ

自分のイメージしている展示ができるスペースかどうか。作品数に対して広すぎても持て余しますし、狭すぎると逆に大きめの作品が見づらくなります。

個展初心者の私の場合、展示会場に合わせて作品を選べるほど数が揃っていないことや、接客に不慣れなことも考え、小さめの会場にしました。

会場の雰囲気

これは、他の方が個展をやっている時に何度か足を運び、実際に肌で感じてみるしかないです。

ギャラリー巡りが趣味という方以外は、結構個展というのは入りづらいものだったりします。買えないけど大丈夫かなとか、変に緊張したりしませんか?

私自身がそういう人なので、知り合い以外でも立ち寄りやすい雰囲気かという点は特に意識して会場選びをしました。

この辺りについては、想定している客層などにもよると思うので、結局作家自身がここでやってみたい!と感じる雰囲気かどうかなのだと思います。

【個展の開き方 3】申込、契約をする

希望の会場が決まったら、早速申込をしましょう。心の準備が…と尻込みしそうになる瞬間ですが、魅力的に感じる会場ほど、そう簡単には空きません。

実際私が申し込んだ会場は、1年先まで既に埋まっており、むしろ気長に空き連絡待ちの状態でしたから、心の準備期間は充分ありましたし、申込を済ませることで覚悟が決まる!?みたいなところもありました。

申込から契約までの流れ(東京交通会館の場合です)↓

会場使用申込 1年半程前

画廊担当者に問い合わせ、事務所にて申請書類を記入しました。

事前に決めておいた方が良いこと
・開催希望時期(○月~○月頃)
・希望会場(複数選択も可)
・キャンセル待ちをするかどうか
(希望時期以外でも空けば開催したい場合)

あれば持参した方が良いもの
・名刺
・作品集(作品を縮小印刷した簡易的なもの)
・活動履歴がわかる資料など

自身のHPやブログを持っている方は、URLをお伝えすれば、すぐに確認してくれます。

詳しい基準は分かりませんが、規約には作品の資料や写真等により検討すると書かれているので、これまでの活動をアピールできると良いかと思います。

開催日決定 1年程前

担当者から、予約可能日程の連絡が入ります。
いつ頃連絡が入るかは希望時期の重なり具合もあるかと思うので、何とも言えません。

私のような新規申込の人は、絶対に避けたいという時期だけを除き、希望範囲を広めにとっておいた方が良いかも知れません。

正式契約(内金支払) 10ヶ月前

連絡いただいた日程で了解したら、内金の支払により正式契約となります。これ以降はキャンセル料が発生します。

【個展の開き方 4】新作をなるべく増やす

会場も日程も決まり、目標が完全に定まりました。後は開催当日までに、なるべく新作を増やしたいところです。

おのずと個展会場に展示することを意識した制作になるので、気合いの入り方も良い意味で少し違ってくるような気がします。
仮に間に合わなくても作品は残りますし、次回に生かせるので。

私の場合は、新作は気軽に手に取りやすいミニ額や小作品を主に制作しました。

【個展の開き方 5】SNS、ブログ、HP等で作品PR

作品制作と平行し、個展開催の旨や作品をPRしていきましょう。

私はまだアクセス数を集められるブログやHPは作れていないため、とりあえずすぐにできることをと思い、半年ほど前からTwitterに作品をアップしてみるようにしました。

1週間~10日おきに1枚のタイミングで作品と簡単なコメントをつけて紹介していきました。今回は使いませんでしたが、Instagramでも良いかも知れません。

開催当日までに展示予定作品のほとんどを公開する形となった訳ですが、そもそも全く無名ですから、少しでも興味を持ってもらうことの方が重要だと思ったので。

はじめは反応も殆どありませんでしたが、少しずつ「いいね」やコメントもいただくようになり、実物を見たいと思ってくれた方もいたようで、

実際に数名の方が初対面にもかかわらずご来場下さり、驚きと同時にPRの大切さを実感しました。

【個展の開き方 6】案内ハガキ(DM)作成、送付

案内ハガキは印刷業者に依頼してもそれほど費用が高いということは無いですが、私は送付予定枚数が少なかったため、パソコンで自作しました。

クオリティーは若干落ちますが、枚数や印刷のタイミングに融通が利きますし、なるべく無駄を出したく無かったので。

会期中の配布用が不足したら、自宅で印刷し補充。また、スマホにDMデータを保存しておき、当日の不足分はコンビニのポストカードプリントで対応しました。

送付のタイミングは、あまり早過ぎると忘れられてしまいそうなので、3週間程前にしました。

DM作成時には開催時間を確定することとなります。後から変更というわけにはいかず、個展開催において重要な部分だったりするので、ここはしっかり悩んで決めました。

今回の会場は、午前9時~午後9時の間で自由に使用可能でした。通勤の方もよく通る場所なので、昼休みと帰りの立寄りを想定して、午前11時~午後7時に設定し、初日のみ準備の都合で午後1時開場としました。

会場周辺の状況により様々かと思いますので、時間ごとの人の流れを観察しておくことができればベストかと思います。

【個展の開き方 7】プレスリリースを送る

新聞社に個展開催についての記事掲載依頼を送ります。「プレスリリースの方法」などで検索すると作成方法や送付先も調べられます。

メールより書面で送った方が目に留まりやすいとか。送付する内容は難しいものではなく、

・個展開催の旨、開催日時、場所、内容、連絡先を記載した依頼文書
・作家略歴
・名刺
・作品ポストカード
・個展案内ハガキ

と、手書きで一言挨拶文を添付して郵送しました。タイミングはあまり早すぎず、直前過ぎずの辺りで、DM送付と同じく3週間程前に送ってみました。

送付先は、開催地、地元、普段活動している場所など、記事に関連しそうな新聞社に送ってみると良いかと思います。

「新聞に載る」というと、一瞬自分には無縁のことのように感じますが、地域版や地域紙などには結構個人の展覧会情報や小規模なイベント情報が載っていたりします。

出すだけなら自由だし、と私もダメもとで出してみたところ、2社に掲載してもらえました。そのうち1社は地域紙で、取材も受けました。結構大きく取り上げていただいて驚きました。

掲載新聞画像
「東京新聞埼玉版」

掲載記事画像
「東武よみうり」

有料で依頼する広告とは異なるため、もちろん掲載日や内容はこちらでは一切関与できませんが、プロの方が作成する記事なので、無駄なくわかりやすくまとまっており、参考になるなあという感じでした。

掲載後、地元の知り合いの方から早速「見たよ!」と反響があり、記事を見て初めて個展開催を知り、ご来場下さった方もいます。

新聞を読む人は減っているかも知れませんが、やはりまだまだPR効果はある、という印象でした。

また、掲載記事を自分自身が見ることで、個展開催がより現実味を帯び、テンションが上がるという効果もあります。

【個展の開き方 8】SNS、ブログで開催告知

SNSやブログにDM画像を添付し、開催告知をしましょう。

今回私はコロナ禍の関係で告知も慎重になっていた部分があり、タイミングとしてはDM送付と同時期に行いましたが、

オンライン上ではDMと違い、状況が変わったらその都度お知らせできるので、もう少し早めの告知でも良かったかなと後から思っています。

【個展の開き方 9】いよいよ本番!

開催直前~当日までの流れはこんな感じです。

最終準備

開催2週間前~前日までに最終準備を行います。

当日になって慌てないよう、必要なものを思いつく限り手書きでリスト化し、前日に最終チェック。

以下は、実際に書き出したリストの内容です。(展示会場や内容によると思うので、あくまで参考です)

・名刺
・来場者に渡す一言お礼カード
・キャプション
・案内ハガキ
・ポストカード
・作品集(ポートフォリオ)
・紙袋、ビニール袋
・領収証、釣り銭、印紙、印鑑
・振込先を書いた紙
・プロフィールボード
・ミニイーゼル
・掲示用ポスター
・芳名帳
・筆記用具
・ガムテープ、セロテープ、両面テープ
・ビニールひも
・ひっつき虫(キャプション掲示用)
・クリップ、ホチキス
・ハサミ、カッター
・電卓
・ドライバー
・丸いカラーシール

搬入、展示

前日に搬入できる会場ではない場合や、展示を全て自力で行う場合は、時間との戦いで、ここが結構焦ります。

初日は開場時間をあらかじめ遅めにしておき、少しでも余裕を見ておきましょう。

私はPM1時開場にし、朝9時頃から2人がかりで準備しましたが、それでも何とか間に合った感じです。(展示枚数は30点ほど)

※展示の際に意識した点
・ショーウィンドウ側に、大作やDMに載せた作品を展示
・入って正面の目に留まりやすい位置に、特に見て欲しい作品を展示
・作者(私)は背が高いので、展示位置を自分の目線より若干下にした。
・展示の高さが凸凹にならないようにした。
・ミニ額とポストカードは手に取りやすいよう、テーブルに並べた。
・キャプションは額の影に入らないようにした。

個展開始

息つく間もなく、開場です。
おそらく初日に合わせて来て下さる方も多いでしょうから、準備と合わせ、ちょっと慌ただしい1日になることでしょう。

でも、ここまで来たら、この特別な雰囲気を思いきり楽しんでしまいましょう。

個展ベテランの知り合いの方が以前に、「個展会場は竜宮城」とおっしゃっていたことがあり、その時はさっぱり意味が分からなかったのですが、

自分の作品を見るために色々な人が来てくれるというのは、確かに特別な不思議な空間であり、日常なかなか味わえない貴重な体験だったと思います。

【個展の開き方 10】会期終了後はSNSとブログで開催報告&お礼状送付

個展無事終了、お疲れ様でした(^^)とほっと一息つきたいところですが、会期中の疲れがどっと出てくる前に、もう一踏ん張りです。

簡単な内容で良いと思うので、個展にお越しいただいた方々に向け、感謝の気持ちを込めて、SNS、ブログ、ご案内した方にはお礼状で無事終了した旨の報告をしましょう。

【個展の開き方 まとめ】

個展を決定してから終了までの流れをもう一度簡単に整理すると、

既存作品を整理
  ↓
会場探し
  ↓
申込、契約
  ↓
新作を増やす&オンラインで作品PR
  ↓
DM送付&プレスリリース
  ↓
オンラインで開催告知
  ↓
最終準備
  ↓
搬入、展示
  ↓
個展開催
  ↓
終了報告

という感じです。

また、初めてなりに何となく意識していたことは、

・表のウィンドウ側の絵を見てくれている人がいても無理に呼び込まない。
・ちょっと覗きたいだけの人もいると思うので、すぐに話しかけない。
・こちらがずっと立っていると逆に威圧感があるので、適当なところで座る。
・基本的には2人で店番をしていたが、小さな会場なので、時々交代で席を外し、会場に入りやすい雰囲気を心がけた。
・ポストカードを多めに用意し、「絵は買えないからゆっくり見づらい」という空気にならないようにした。
・邪魔しない程度のオルゴールBGMを流した。(これは会期途中に気づいた)

などです。

絵を売る、という視点からは若干消極的な接客かもしれませんが、ギャラリーに不慣れな私自身が来場者側だと想像したときの入りやすさを優先しました。

はじめは1人でも多くの方にまず絵を楽しんでもらいたいですもんね(^^)

結果としては、とても楽しく有意義な個展にすることができたと思います。
個展の様子はこちらです↓

作品画像

【小平めぐみ 猫展】無事終了いたしました

2020年9月24日

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