油絵って道具を揃えるのが大変そうだし、手入れが面倒くさそう…というイメージを持っている人は多いかと思います。
ここでは私が初めて猫を油絵で描いた時から現在までを振り返りながら、使用する道具と使い方を紹介します。
どのような画材でもこだわり始めれば多分キリはないですが、私は貧乏性というか、なるべく最低限の道具で済ませたいほうです。
今現在使用しているものも絵の具以外、大きくは変わっていませんので、これから描いてみたいという方の参考になるかと思います。
目次
【油絵に必要なもの 絵の具】
画材屋の油絵コーナーに行くと、おそらく思った以上に沢山の色の油絵の具が並んでいると思います。
どんな色を何色位揃えたらいいのだろう?と戸惑う方も多いかと思いますので、まずは箱入りの12色セットあたりを購入し、混色に慣れるというのが無難です。
実際に使っていくうちに、どう混色しても自分の欲しい色にならない…という問題が自然と出てくるので、そうなったら色の追加を検討する、というのが最も一般的で無駄がないと思います。
もちろん、セットに無い色で気になる素敵な色があったら、フィーリング重視でいきなり試してみるのも全然アリです(^^)
絵の具のメーカーについてですが、私の場合でいうと、はじめはクサカベ、ホルベインなどを使っていました。
初心者用セットに入っていたからという単純な理由ですが、実際クセがなく扱いやすい印象です。
今は発色が自分好みなのでウィンザー&ニュートンを使っています。
いずれも自分がよく利用する画材屋で扱っており、いつでも購入できるというのが1番のポイントでした。
どこがおすすめ、というよりは、まずは近くの画材屋に置いてあるメーカーの方が、手に取って選べるので揃えやすいです。
【油絵に必要なもの 画用液】
絵の具を薄めるための液です。
描画用、仕上げ用など細かく分けると種類はたくさんありますが、それらがバランス良く混合されている「ペインティングオイル」というものがあります。
特にこだわりがない方や初心者の方にはこれ1つあれば充分かなと思います。
私は絵の具を殆ど薄めない方なので、細部を描くときなどに少量ペインティングオイルを使うのみです。
【油絵に必要なもの 油つぼ】
画溶液を入れる容器です。
他の容器でも何でも構わないと思いますが、蓋付きで安価な樹脂製のものもあります。パレットに取り付けられるのであった方が便利です。
【油絵に必要なもの 筆】
とりあえず揃えた方がよい型としては、
・丸筆
・平筆
・フィルバート型
を2,3本ずつ位です。
筆の材質としては
・豚毛(固くてバサバサした質感)
・イタチ(毛先が細く柔らかい)
・ナイロン(毛先が細くイタチよりハリがある)
などがよく使われます。
私は猫の毛の描写時に豚毛のフィルバート型や平筆、目や細部の描写時にナイロンなどの細い丸筆を使うことが多いです。
サイズは、はじめは全て筆で描くというのが前提だからだと思いますが、4~12号あたりを何本か揃えましょうという説明が多いです。
私が猫を描くようになってから主に使う筆は、
・豚毛の0~2号
・リセーブル(動物毛と化学繊維の合成毛)の0号
・ナイロンの0号
と細めのものが中心です。
広い面積をベタ塗りするときは、筆以外のものを使用することが多いので、あまり太筆の出番は無くなりました。
大作を描くかどうかと、全て筆で描くかどうかで変わってきますが、猫の顔部分の描写には少なくとも細筆は数本あった方がよいです。
【油絵に必要なもの 筆洗液】
筆に付いた油絵の具は、そのままにしておくと固まって落ちなくなるので、使用後はあらかた拭き取った後、専用の液で洗います。
ブラシクリーナーとも呼びます。
【油絵に必要なもの ペインティングナイフ】
混色と描画に使います。
はじめは筆で描くのが中心になると思うので、主に色を混ぜるための道具として使います。
筆だけで混ぜると傷むのが早くなるので、大まかな混色はナイフで行うように慣れていくと良いかと思います。
【油絵に必要なもの パレット】
繰り返し使える木製パレットと、使い捨てのペーパーパレットがあります。
木製のほうが道具としては洒落ているので、油絵を描いているという雰囲気も含めて楽しみたい方には向いています。
私は毎回拭き取るのが面倒なので、使い終わったらめくって捨てるだけ、のペーパーパレットを使っています。
【油絵に必要なもの キャンバス】
油絵は、麻布(または合成繊維)に白い塗料で下塗りが施されているキャンバスに描くのが一般的です。
(パネル等に下塗りをして描く方法もあります)
ロール状で売っているものを自分で木枠に張る方法もありますが、既に張られている状態のものがサイズ別に売られているので、こちらが手軽かと思います。
【油絵に必要なもの イーゼル】
キャンバスを支えるスタンドです。折りたたみ式で主にアルミ製の野外用と、主に木製の室内用があります。
野外用は持ち運びしやすく便利な上安価なので、よほどの大作で無ければ用途的には充分かと思います。
インテリア的要素や安定感を求めるなら室内用がおすすめです。ただし価格はピンキリで、野外用より高めです。
【油絵に必要なもの 布巾、ティッシュ、古新聞等】
絵の具や洗った後の筆を拭き取るのに使います。油絵の具は粘性が高く、筆洗液だけで落とそうとすると時間がかかります。
あらかじめティッシュや古新聞で筆に付いた絵の具を充分拭き取るようにしましょう。
【油絵に必要なもの その他】
これは、必要なものというより、私がよく使っている身近な物の1例です。
油絵の道具にはこだわらず、これ使えそうだな、とひらめいたものは何でも試してみるほうなので、もし参考になればということで。
綿棒
描画に使うこともありますし、ちょっと失敗したときの修正にも使います。適度に吸収してくれるので便利です。
化粧用スポンジ
きめ細かくてなめらかな感触なので、背景の下塗りに使ってみたら、結構ムラ無く塗れるので愛用しています。
カットしたものを使い捨て、という感じなので、刷毛と違い洗う手間も無いです。指先が汚れるのでビニール手袋をして使っています。
【油絵に必要なもの まとめ】
油絵に必要なものを個々にあげると、やっぱり面倒くさい…(^^;)となってしまいそうですが、ちょっと待った!
実は、紹介したもののうち、
・絵の具
・画用液
・油つぼ
・筆
・筆洗液
・ペインティングナイフ
・パレット
については、全部揃った油絵セットがちゃんとあります。一万円前後で「スターターセット」「スケッチセット」「スクールセット」等の名称で売られています。
油絵セット+キャンバスを買えば、早速油絵を始めることができます。(イーゼルはあった方がよいが、とりあえず無くても描ける)
中身も大体似たような感じなので、絵の具の種類、パレット(ペーパーと木製)の種類の好みで選ぶと良いかと思います。
描きながら、欲しい色が増えたり、欲しい筆が増えたら追加していきましょう。
私もそんなふうに始めました。
ちなみに、実際の描画の様子はこちらです↓
油絵って案外手軽にできそうな感じしませんか?描いてみると結構はまるかもしれませんよ(^^)
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