「何となく憧れて」「何となく楽しそうで」絵を描いてみたけど、どうも上手くいかなくて、結局途中でやめてしまった…
という方も結構多いのでは?
実は過去の私自身がそうでした。
高校時代に授業や部活動で初めて油絵を描いたのですが、どうもあまり楽しくなくて。
今振り返ると、与えられた題材(モチーフ)が自分にとってさほど興味のないものだったことに加え、元々作風に独創性もないから、
結果、本人が見ても「つまらない絵」になってしまっただけなのでは、と思えるのですが。
その当時は、油絵はやっぱり難しい、と画材のせいにしたり、描いてて楽しくないのは結局才能無いから、と思ったりで、その後は絵から遠ざかっていました。
でも、「猫」を主役としたモチーフで絵を再開してからは、それがとても合っていたのか、今でも毎回、完成を楽しみに制作できています。
絵を楽しむためにも上達するためにも、自分にあったモチーフで描くことはとても重要と感じたので、選び方のコツをまとめてみました。
目次
【絵のモチーフ 身近なもの】
家の中にある物やいつでも行ける場所など。
身近なものを描くメリットとしては、
・いつでも実物を観察できるから描きやすい。
・時間帯や光線による変化も捉えやすい。
・描くことで、気づかなかったその物の新たな魅力に気づく。
例えば、こういうことがありました。
「卵は白を描くとても良い練習になる」という方がいて、実際卵をモチーフに取り入れた素晴らしい作品を何枚か描かれています。
ただ、これは何となく描くこと自体がとっても楽しい、と思える人向けで、私はどちらかというとあまり向いていないのですが。
絵を見るとますます、その方が言うことはとても説得力があり、なるほどと思うのですが、私はやはり卵にそこまで情熱を注ぐ自信はなくて(^^;)
静物画に興味がある方には大変良いモチーフかと思います。
【絵のモチーフ 感動した景色】
写真が特別趣味ではない人も、いつでもどこでもスマホで撮れる時代。
有名な観光地から何気ない風景まで、何かしらいいな!と感じた景色は写真データとして残している方も多いかと思います。
たとえ同じような場所を撮っていても、全く同じ構図、タイミングということは殆ど無く、必ず個性は出るような気がします。
それを絵として表現するとなれば、更に個々の味が出ると思うので、ありふれた風景だから、と考えず、感動した景色は一度描いてみるのもいいかもしれません。
写真を使って描くときのポイントは別記事にまとめました↓
【絵のモチーフ 綺麗なもの】
ぱっと思い浮かべる綺麗なものと言えば花でしょうか。絵のモチーフとして大変人気がありますよね。綺麗な人、でも良いですね。
綺麗なものは見ているだけでも気分が良くなりそうですし、またそれを描こうと思うと、自ずと丁寧に描くことを意識できそうなので、完成度も高まると思います。
【絵のモチーフ 大好きなもの】
私にとっては言うまでもなく猫ですが、自分にとって大好きな存在は結構モチーフとして最強だと思います。
・大好きな子供
・大好きな孫
・大好きな動物
・大好きな魚
・大好きな虫
など。
知り合いにお孫さんを描き続けている方がいるのですが、毎回表情が生き生きしていて素晴らしく、絵から愛情が伝わってきます。
大好きで愛おしいから、なかなか途中で投げ出すことはできないし、一枚描けたら自然とまた描きたくなるので、自然と完成度も上がっていくのだと思います。
たとえモチーフが少々マニアックであっても、同じかそれ以上に好きな人は必ずいるもので、描くと喜んでくれる人がきっといます。(ちなみに私はカエルとか好きです)
【絵のモチーフ 大切なもの】
・大切な人
・大切なペット
・大切な宝物
など、自分にとって大切な存在を描く。
描けた時の充実感は格別なものがあります。
または、人から描いて欲しいと依頼を受けることが多いモチーフでもあります。
私もわずかながら経験がありますが、依頼者が喜んでくれた時は、絵を描いていて良かったなと思える瞬間です。
大切な存在だけに、目の前にいる時は特に描こうと思えなかったり、失ってすぐは思い入れが強すぎて描けなかったりします。
自然に描きたいな、と感じるタイミングに任せるのがよいと思いますが、いつか描く時、あるいは描いてもらう時のために写真だけは意識して撮っておいたほうが良いです。
以前知り合いから依頼を受けてペットを描いた時に写真が1枚しかなく、良く撮れている写真が多いに越したことはない、とつくづく感じたので。
【絵のモチーフ 懐かしいもの】
人や世代それぞれの「懐かしい」があると思いますが、私で言うと、
・昔よく遊んだ田舎の川
・駄菓子屋
・古い建物
・古いおもちゃ
などでしょうか。
実際の思い出の場所は変わり果ててしまっていることも多いのですが、初めて訪れる場所であっても、似たような光景を目にし、懐かしさのような感情を覚えることも。
よく、「ノスタルジー」とか言われているものですね。
この「ノスタルジー」を描いた絵は、独特の魅力を感じるので、私も作品に度々取り入れています。
ノスタルジーを感じる場所に出会ったら、それがいつ無くなるか分からないので、可能な範囲で素材として写真を撮っておくようにしています。
実際に私も、懐かしさを感じる場所に猫もいるという最高の光景に出会い、その数ヶ月後に訪れた時には既に更地になっていて、写真撮っといて良かったーということがありました。
また、身近なもので静物画を描く場合も、描き手の思い出の物が入るだけで、特別意識しなくても絵に物語が生まれる気がします。
【絵のモチーフ 模写】
比較的描きやすいという意味では、既に上手に描かれている絵を模写してみるというのも、ゴールが分かりやすいのでおすすめです。
本格的な絵画作品の模写でなくとも
・イラストで描かれた図鑑
・絵本
・カレンダー
・ポスター
・CDジャケット
などから、真似できそうなものを抜粋して描いてみる。
描いたものをそのまま作品として発表することは出来なくても、それぞれの素材を今後描く絵の構想に生かすことはできるので、充分意味はあると思います。
【絵のモチーフ 好きな食べ物】
食べることが大好きな人は、好きな食べ物をどんどん挙げてみて、描けそうと思った物から描いてみるのはどうでしょう?
料理、果物、お菓子など、大好物を何でも。
描いているうちにどうしたらもっと美味しそうに見えるかな?と考えて描くようになり、意外と上達の近道かも。
また、実際料理をされる方であれば、盛りつけ方も更に工夫するようになったりと、相乗効果もありそうです。
【絵のモチーフ まとめ】
絵のモチーフ例として色々挙げてみました。
・身近なもの
・感動した景色
・綺麗なもの
・大好きなもの
・大切なもの
・懐かしいもの
・イラストなどの模写
・好きな食べ物
あなたが今描いてみようと思っているモチーフが、これらのうち複数に当てはまるなら、
その数が多いほど、きっと絵の楽しさも完成の喜びも味わえるのではないかと思います。
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